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愛犬のシャンプー剤ガイド:人間用シャンプーとの違いと、シャンプーの選び方
【目次】
お天気が良い日には楽しく愛犬とお出かけ!でも楽しいお出かけの後には四肢や体に汚れがつき、ご自宅でシャンプーをしてあげる必要も出てくることがあるかと思います。また、トリミングの必要のないワンちゃんを普段からご自宅でシャンプーをしてあげている飼い主様もいらっしゃると思います。犬用のシャンプー剤をご存知の飼い主様も多いと思いますが、人間用と犬用のシャンプー剤の違い、犬用のシャンプー剤の選び方についてご紹介します。
なぜ、人間用のシャンプー剤を犬に用いてはいけないのか
実は人間用と犬用のシャンプー剤にはその成分に多くの違いがあります。ではなぜ違いがあるのでしょうか。それは人と犬の皮膚の構造の違いに秘密があります。
皮膚のpHの違い
人間の皮膚は弱酸性(pH約4.5~5.5)なのに対し、犬の皮膚はほぼ中性〜弱アルカリ性(pH約6.5~7.5)です。弱酸性の肌に合わせて作られている人間用シャンプー剤を、アルカリ性寄りのわんちゃんの皮膚に使用すると皮膚のバリア機能が損なわれ易くなります。そして、バリア機能が乱れると皮膚が外部刺激を受けやすくなり、乾燥や細菌感染のリスクも高まります。
皮膚の厚み
わんちゃんの皮膚は人間の皮膚の約10分の1程度の厚みしかありません。人間のシャンプーは人間の皮膚表面を洗い流す成分を含んでいるため、ワンちゃんの皮膚にある皮脂を洗い流してしまいます。ワンちゃんの皮脂は皮膚の潤いを保ち、乾燥を防いでいます。ですから、皮膚表面が過剰に乾燥した状態になると痒みやフケ、湿疹などの症状を起こします。
被毛の質の違いとトリートメント成分
人間用のシャンプーにはトリートメント成分が配合されることもあります。トリートメント成分は人間にとっては髪の手触りを良くするメリット効果がありますが、油分を含む成分であることが多いため犬の被毛や皮膚には過剰な油分でありベタつきのトラブルが起こりやすくなります。
犬用シャンプー剤の選び方
では実際に、おうちでワンちゃんのシャンプーをする際のシャンプー剤を選ぶ基準はなんでしょうか。シャンプーはワンちゃんと暮らす上で重要なお手入れのひとつです。愛犬にあったシャンプー剤を選ぶコツをご紹介します。
配合成分をよく見る
ワンちゃんのシャンプー剤は添加物(保存料、香料、着色料など)の少ないものを選ぶと良いでしょう。また低刺激でアミノ酸系界面活性剤などワンちゃんの皮膚に負担の少ない成分を含んだものがなお良いと思います。アミノ酸系界面活性剤は皮膚への刺激が比較的強くないという利点があります。
美容シャンプーについて

当院トリミングで使用の美容シャンプー
美容シャンプー剤は毛並みを美しく保ちたい時に使うシャンプー剤です。また艶出しやボリューム調整も満たしてくれます。しかし、皮膚トラブルを持っているワンちゃんに使用すると皮膚の状態が悪くなる可能性があるので注意してください。
薬用シャンプー(薬浴)について

当院で取り扱いの薬用シャンプーの一例
薬用シャンプー剤には、皮膚のフケや乾燥、痒み、ベタつきなど皮膚トラブルを改善するなどの効果があるものがあります。また、細菌や真菌の殺菌作用があるものや角質をとかしてターンオーバーを促す作用があるものもあります。しかし、皮膚トラブルのない状態のないワンちゃんに皮膚予防として、作用の強い薬用シャンプー剤を使ってしまうと、適切なバランスに保たれていた常在菌や皮膚バリア機能が損なわれる可能性があります。ですから、愛犬に適したシャンプー剤の選択が大切です。
皮膚疾患のあるワンちゃんのシャンプーは獣医師へ相談を
犬用のシャンプー剤であれば必ずしも刺激が低い訳ではありません。特に皮膚トラブルのあるワンちゃんはシャンプーで皮膚疾患を改善、緩和することが可能です。動物病院で診察を行い獣医師の判断のもと、適切なシャンプー剤を選ぶことによって愛犬の健康な皮膚と被毛を改善することが出来ます。
最後に
シャンプーはワンちゃんの健康ケアを保つ為にとても大切です。また皮膚トラブルはワンちゃんにとって大きなストレスになります。ですから、皮膚トラブルを起こさないためのシャンプー剤選びをしましょう。あいづま動物病院ではシャンプーなどの被毛や皮膚のケア用品を取り扱っております。また、当院でシャンプー・トリミングをご利用の際はワンちゃんの皮膚に合わせたシャンプー剤を獣医師の判断のもと使い分けております。シャンプー剤選びや愛犬の皮膚について分からないことがございましたらお気軽にご相談ください。