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2025.03.25

飼い主と猫が心身ともに快適に暮らすために 子猫期にすべきこと

みなさんアニマルウェルフェアという言葉をご存知でしょうか?動物福祉のことで基本原則「5つの自由」というものがあります。「5つの自由」とは、動物がその種らしく過ごし良好な状態を保てるよう定められたものです。特に、猫は比較的野生味が強く残っている動物で、人間の暮らしに全て合わせる生活は出来ません。そして、私たち人間も猫の生活に全て合わせることは出来ません。そこで、両者が快適に、健康的に暮らすために、仔猫期に出来ることを紹介していきます。

環境を整えて猫のニーズを満たしてあげよう

猫は根っからのハンターです。待ち伏せて隠れたり出来る場所や、上下運動が出来る場所を作ってあげましょう。外が見える場所もあると良いです。何も刺激のない環境で過ごしていると、してほしくない場所での爪研ぎなど猫にとっては自然な行動でも、飼い主にとっては問題行動となったり、両者にストレスが溜まる原因となることがあります。

おもちゃで遊ぼう

本来であれば子猫同士で行う遊びは、正常な発達を遂げるために必要です。ここで重要なのは、飼い主の手足を使った遊びをしないことです。遊びであっても飼い主を攻撃する行動パターンを身につけると、飼い主への攻撃行動が起こりやすくなります。人の手足に来たときには止まる、隠す、ゆっくり立ち去るなどして相手にならないようにしましょう。そして、誤食を防ぐためにも、おもちゃは遊び終わったら片付けましょう。

こちらのサイトに色々なおもちゃが掲載されていますので、参考にしてみてください。

peppy公式サイトhttp://www.peppynet.com(当院の本棚にもカタログが置いてあります)

いつどのくらい遊べばよい?

猫は本来、狩りをして獲物を捕食します。猫にとって遊びは狩りの代わりなので空腹時や薄明薄暮(明け方と夕暮れ)が良いでしょう。1回10分くらいでもよいので、1日3回くらいは遊んであげましょう。

忙しくて遊べる時間がない時は

電動のおもちゃを利用してみるのも良いでしょう。しかし、ずっと使っているとすぐ飽きてしまうので、忙しい時だけ、終わったら片付けるようにしましょう。

キャリーケースに慣れるといいことたくさん

キャリーケースは通院やお出かけに使うほか災害時の避難に利用したりと、様々な場面で必要になってきます。キャリーケースに入ることに慣れているとやむを得ない外出でのストレス軽減や、脱走などの事故を防ぐことができます。キャリーケースを出しただけで逃げ出して捕まえられず、通院できずに困っている飼い主様も少なくありません。いざというときに困らないように、キャリーケースに慣らすトレーニングをしておきましょう。

どんなキャリーケースを使えばいいの?

プラスチック製で上下が分かれるものを、お勧めします。

もし中で、排泄などしてしまった場合、掃除のしやすいプラスチック製が清潔に保てます。診察が苦手な猫ちゃんは、キャリーケースに入ったまま処置のしやすい上下に分かれるタイプのほうがストレスが少なく済みます。



猫にとってキャリーケースをテリトリーの一部にしてあげよう

猫は通常自分のなわばりの中で生活しています。そのため、猫にとって、なわばりから出ることは恐怖が伴いストレスもかかります。そこで、普段からキャリーケースをテリトリーにしておけば移動のストレスを減らせるというわけです。

キャリーケースに慣らしていこう

まず、キャリーケースは常に部屋に出しておきましょう。そして、キャリーケースの中でごはんやおやつをあげることで、ここに入るといいことがある!と学習してもらいます。そうすると、自然とお昼寝などもキャリーケースの中でするようになります。



キャリーに慣れたらお散歩デビュー

キャリーの中でリラックスできるようになったら、キャリーに入ったままお散歩に出掛けてみましょう。社会化期といわれる2〜3ヶ月齢頃に様々な刺激に触れておくことで、許容範囲が広がります。キャリー越しに様々な人にごはんやおやつをあげてもらったり、快い刺激を与えてあげましょう。お散歩前にワクチン接種やノミダニ予防も忘れずに行いましょう。予防についてはこちらからhttps://aizuma-vet.com/preventive_medicine/

少しずつ爪切りやブラッシングなどの刺激に慣らしておこう

爪切りやブラッシングなどのお手入れをスムーズに行うことができるよう、飼い主が体を触ることに慣れておきましょう。猫が寝ているときや、リラックスして居るときに手足や、お口周りに触って少しづつ刺激に慣らしていきましょう。

 

元気なうちにフードで投薬練習

もし投薬が必要になった場合にスムーズに飲めるように元気なうちから練習しておくことをお勧めします。普段ご飯をあげる時に、始めに1、2粒、投薬の要領で口に入れてあげてください。その後、ご褒美としてご飯をあげるだけです。これを慣れるまで、毎回ご飯の時に行ってください。嫌がるようなら、まず口周りを触られることに慣れさせる→出来るようになったら、口を開けさせることに慣れさせる、と段階を踏んで少しづつ進めていってください。無理矢理行ってしまうと嫌な経験となり逆効果になってしまいます。

まとめ

今回は、飼い主と猫がハッピーに暮らすために子猫期にすべきことについて解説しました。猫たちは私たち人間に合わせて生活しています。そのことを頭の片隅に置き、出来るだけ猫が猫らしく暮らせるよう工夫してみましょう。仔猫期を過ぎた猫ちゃんでも、少しずつ出来るようになることもありますので、無理せず出来ることから挑戦してみてください。

あいづま動物病院では診察時に躾や飼い方のアドバイスも行っております。困った時やわからないことがありましたらお尋ねください。

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