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コラム-トリミング・グルーミング

2025.11.10

トリミングの間隔どのぐらいがベスト?

「そろそろカットに行った方がいいのかな?」

「前回からどれぐらい空けたらいいの?」

わんちゃんと暮らしていると、トリミングのベストな間隔が気になると思います。実はトリミングの周期は犬種・毛質・ライフスタイル・体調によって大きく変わります。ここではトリマーの立場からうちの子に合うペースを見つけるための考え方をご紹介します。

トリミングが必要な犬とそうでない犬

犬種によってトリミングの必要性が違います。わんちゃんの毛には大きく分けて2つのタイプがあります。

カットが必要な伸び続ける被毛タイプ(カット犬種)

代表的なのはトイプードル・マルチーズ・シーズー・ヨークシャーテリアなどです。これらの犬種は人間の髪のように毛が伸び続けるため定期的なカットが必須です。放っておくと毛が絡まり、通気性が悪くなって皮膚トラブルの原因になることもあります。

このタイプの理想的なトリミング間隔は3〜4週間に1回です。毛質が柔らかいほどもつれやすいので月1回を目安にトリミングを行うのがオススメです。

カットは不要だけどケアは必要な抜け替わる被毛タイプ(シャンプー犬種)

主に柴犬・コーギー・ダックス・チワワ・ラブラドールなどです。毛が一定の長さで止まり、季節の変わり目に抜け替わるタイプです。シャンプー犬種はカットよりもブラッシングや爪切り、耳掃除といった定期ケアが中心になります。

理想的なケア間隔は4〜8週間に1回です。ただし抜け毛が多い時期(春・秋)は3〜4週間に1回のシャンプーで浮いた毛を減らすと快適です。

トリミングは美容だけではなく健康管理でもある

見た目はそんなに伸びていなくともトリミングは単なる見た目のお手入れではありません。

トリミング中、トリマーはこんなところまでチェックしています

・爪の伸びすぎや肉球の間の毛の状態

・耳の汚れや匂い

・皮膚の赤み、フケ、湿疹、イボなどの早期発見

・目やにしょぼつきなど目の異常

・歩き方の異常や触って痛がるところがないか

・歯石や歯肉炎など口腔環境

・咳や呼吸状態

・体重の変化

などです。 

つまりトリミングは定期健康チェックのチャンスです。間隔を空けすぎると体調の変化に気づくのが遅れることもあります。見た目が綺麗になるだけでなく、健康を守る意味でも定期的に行うのが大切です。

毛玉・もつれが増える前に行くのがベストタイミング

特にプードルやマルチーズなど毛が細く柔らかい犬種はブラッシングをしないとすぐ「もつれ」ができてしまいます。もつれていたり毛玉が多いと、カット中にハサミやバリカンが引っかかりやすく、わんちゃんにとっても痛みやストレスの原因になります。

まだ行かなくてもいいかなと思っても、「もつれ」が増える前のタイミングで来てもらえるとトリマーもわんちゃんも快適に施術できます。

「もつれ」ができやすい毛質のわんちゃんは4週間以内のトリミングがオススメです。まだそんなに伸びてないと思うかもしれませんが、伸びた量ではなく毛質の状態で判断するのがポイントです。

トリミング間隔を決めるポイント

毛の伸び方・絡まりやすさ

柔らかい毛質ほど早めのトリミングをすると良いです。

お家でのお手入れの頻度

毎日ブラッシングできるわんちゃんは少し間を空けても良いですが、ご自宅で異常に気付いた場合は、動物病院を受診しましょう。

皮膚の状態

乾燥・脂っぽさ・かゆみなどが出やすい子はシャンプーの間隔を短くし、薬用シャンプーなどで洗ってあげましょう。皮膚に異常がある子のシャンプーは誤った方法で行うとかえって悪化してしまうこともあるので、動物病院に相談すると良いでしょう。

季節

梅雨や夏は皮膚トラブル予防に間隔を詰め、冬は保湿重視にすると良いです。

年齢・体力

シニア犬は体への負担を考えて、トリミングが苦手な子は施術時間はなるべく短時間になるように、また施術間隔を空けてストレスを軽減するのも良いでしょう。トリミングが苦手でない子は健康診断も兼ねて定期的な間隔は維持してあげましょう。

最後に

トリミングの間隔はその子によって違います。トリミングの理想的な周期は犬種や毛質である程度の目安はありますが、一番大事なのはその子の生活スタイルとお家でのケア状況です。

もし感覚に迷ったら、サロンや動物病院でどのぐらいの間隔がベストか相談してみてください。プロのトリマーがその子の毛の状態や生活習慣に合わせた最適サイクルを提案してくれます。

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