

News
お知らせ・
求人情報
モルモットとの暮らしがもっと楽しくなる!飼い方の基本と健康管理

【目次】
モルモットはその愛らしい見た目と穏やかな性格から、ペットとして人気があります。小動物の中では、初心者にも比較的飼いやすく、初めて飼う小動物として選ばれることも多くあります。しかし、モルモットはデリケートな動物であり、彼らが健康で幸せに暮らすためには、適切な知識と細やかな配慮が必要です。
この記事では、モルモットの基礎知識、飼育に必要なもの、飼い方、かかりやすい病気について詳しく解説します。これから迎え入れようと考えている方はもちろん、すでに飼っている方もぜひ参考にしてください。
モルモットを迎え入れる前に確認しておくこと
モルモットの性格
性格は基本的に穏やかですが、警戒心が強くて臆病な一面もあります。大きな音や慣れない環境には、ストレスを感じやすいため注意が必要です。
モルモットは表現豊かで、さまざまな鳴き声を出して気持ちを伝えます。ご機嫌なときには高い声、威嚇や警告をしているときには低い声を出す傾向があるため、聞き分けられるようになるとお世話がしやすくなります。
寿命
適切な環境と食餌、ケアを提供した場合、モルモットの平気寿命は5〜7年程度です。なかには8年以上生きるモルモットもいますが、個体差や飼育環境によって大きく左右されます。
アレルギーチェック
モルモットの毛や食餌である牧草などで、人間がアレルギーを発症する可能性があります。
これらにアレルギーがない事を家族の間で、事前に確認しておきましょう。
飼育にかかる費用
小動物ですが、予想以上の出費になることもあります。
ケージや水ボトルなどの初期費用はもちろんですが、その後長い期間お世話に必要になる、良質な牧草やペレットなど日々の食餌代、ペットシーツなど支出は続きます。
また、動物病院での定期的な健康チェックや、予期せぬ病気の治療費などの費用も考慮しておく必要があります。
飼育環境の準備
モルモットにとって、安心できる住まいは健康を維持する上で非常に重要です。ここでは、モルモットを飼育する際に必要なものを紹介します。
ケージ
モルモット1匹の場合、体長の3倍以上の広さ、立ち上がっても頭がつかないくらいの高さがあるケージが理想です。
床材は、ペットシーツや新聞紙を敷いた上にプラスチック製や木製のすのこを乗せ、牧草を敷いてあげるのがおすすめです。すのこは、隙間が広く空いていると足が挟まってしまい怪我の原因になるので、隙間の狭いものを選びましょう。
(すのこで足に赤みがでたり、ペットシーツを食べてしまう場合は、すぐに使用をやめましょう)
ケージの配置場所
モルモットは温度差の変化に弱い動物です。適切な温度管理が健康維持に欠かせません。
理想的な温度は18〜24℃です。25℃以上の高温では熱中症のリスクがあり、15℃以下の低温は風邪や呼吸器系疾患を引き起こす可能性があります。
窓辺は直射日光で暑くなり、明け方は冷気で気温が下がりやすくなるので避けましょう。温度が大きく変化しない場所、エアコンの風が直接当らない場所、騒音や振動が少ない、静かで落ち着ける場所に設置しましょう。
巣箱(ハウス)
モルモットは臆病な性格なので、安心して休める巣箱があると落ち着きます。
体がすっぽり隠れるサイズが目安で、素材は木材やプラスチック、わらを編んだものなどさまざまです。ほとんどのモルモットは巣箱をかじる傾向があるため、かじったり食べたりしても害のない素材で作られたものを選ぶと安心です。
木製の巣箱であれば、歯を削る役割も果たせるのでおすすめです。
給水器と餌入れ
衛生面を考慮し、こまめに清掃できるものを選びましょう。モルモットは水をよく飲むので、給水器の水はこまめに補充してあげましょう。餌入れはひっくり返りにくい、重めの陶器製のものがおすすめです。
牧草・ペレット
牧草は、モルモットの主食かつ床材にもなる必需品です。硬い牧草を選ぶことで、モルモットの歯の伸びすぎを防ぐのに役立ちます。
またモルモットは体内でビタミンCを合成できないため、ビタミンCが添加されたモルモット専用のペレットを選ぶことで栄養面をカバーできます。
野菜を与える場合は、週2〜3回少量をおやつとして与える程度にして、キャベツやブロッコリーなどのビタミンCが豊富な野菜を与えてください。野菜は与えすぎると下痢の原因になるため注意しましょう。
状況によって必要なもの
グルーミンググッズ
モルモットとのコミニュケーションも兼ねて定期的にブラッシングをしてあげましょう。
特に長毛のモルモット毛が絡みやすく、毛玉や汚れが原因で皮膚病を発症してしまう恐れがあるので注意が必要です。
長時間のブラッシングは、モルモットにとってストレスになってしまう可能性があるので嫌がったらやめましょう。
爪切り
モルモットによって個体差はありますが、1ヶ月に一度のペースで爪を切ってあげましょう。伸びすぎてしまうとモルモット、飼い主双方の怪我の原因にもなります。爪切りが苦手な場合は、動物病院で切ることもできますので、お気軽にご連絡ください。
キャリーケース
ウサギ用か小動物用のキャリーケーキを選びましょう。サイズは中で寝転べるくらいのものがおすすめです。
ケージを掃除する際や、モルモットを動物病院へ連れて行く場合等に必要になります。
暑さ対策:アルミプレート
寒さ対策:小動物用ヒーター
日常ケア
毎日の健康チェック
日々の観察が、病気の早期発見につながります。以下の点をチェックする習慣をつけましょう。
・食欲: 食餌や水の摂取量に変化はないか
・便と尿: 便の形や量、尿の色や量に異常はないか
・体の変化: 異常なこぶ、フケ、赤み、脱毛、体重の減少などはないか
・行動: 元気がない、隠れてばかりいる、鳴き声に変化はないか
毎日の掃除
・食べ残しと排泄物の除去
モルモットは基本的にトイレを覚えられず、排泄量も多いため毎日の掃除が必要です。除去することで、悪臭の発生や菌の増殖を防ぎます。
・餌皿と給水器の洗浄
食べ残しや水垢を取り除くために、餌皿と給水器の洗浄を行い、水の質や食餌の衛生状態を保ちましょう。
夏場は水が傷みやすいので注意しましょう。
・床材のチェック
ペットシーツや牧草が濡れたり汚れている場合は、部分的に取り換えましょう。これにより臭い対策が行えると共に快適性が向上します。
月1〜2回の大掃除(理想は週1回)
月に1〜2回はケージ全体を徹底的に掃除する時間を設けましょう。
・モルモットの一時的な移動
掃除中はモルモットを安全な場所に移動させます。段ボールやキャリーケースを使用しましょう。
・床材の完全交換
ケージ内のペットシーツや牧草を全て取り除き、ケージ洗浄後に新しいものに交換します。
・ケージの洗浄
ケージ全体を水で洗い流し、中性洗剤を薄めてブラシで汚れを落としましょう。ケージやすのこにこびりついた尿石はクエン酸に浸してブラシで洗うと汚れが落ちやすくなります。
洗った後は、天日に当てて(室内でも可)よく乾燥させてから床材を敷きましょう。
餌と水を与えるタイミング
モルモットは草食動物なので、常に牧草が食べられる状態にしておきましょう。
固形フード(ペレット)は1日2回に分けて、1日のペレット量はモルモットの体重の6%、10〜20g程度を目安に与えてください。与えすぎには注意しましょう。
野菜をあげる場合は、小松菜、チンゲン菜、ニンジンなど、新鮮な野菜を少量与え、ビタミンCを補給しましょう。
お水は給水器でいつでも飲めるようにし、残っていても1日1回新しい水に交換してください。
モルモットとのコミュニケーション
モルモットは、飼い主さんの声や匂いを覚えることができます。優しく話しかけたり、ゆっくりと撫でてあげることで、信頼関係を築くことができます。
抱き上げる際は、優しく全体を支え、体に負担がかからないようにしましょう。急に大きな音を出したり、無理やり抱っこしたりするのは避けましょう。
まとめ
モルモットは、愛情を注げば注ぐほど、私たちに多くの癒しを与えてくれる素晴らしい家族です。しかし、彼らは非常に繊細な動物です。病気のサインを見逃さないように、日頃から注意深く観察し、何か異変を感じたらすぐに専門家である動物病院にご相談ください。
当院では、モルモットの健康相談や、爪切り、各種予防医療、病気の治療まで幅広く対応しております。ご不明な点があれば、お気軽にお問い合わせください。モルモットと飼い主さんが、より快適で幸せな毎日を送れるよう、全力でサポートさせていただきます。