

News
お知らせ・
求人情報
冬に向けて気をつけたい乾燥肌と静電気ケア
【目次】
秋から冬にかけて空気が乾燥する季節は、私たち人間と同じようにワンちゃんたちの肌や被毛にもトラブルが起きやすい季節です。特に気をつけたいのが「乾燥」と「静電気」。
「最近、かゆがって掻くことが増えた」
「ブラッシングするとパチパチ音がする」
そんなサインが出ていたら、冬特有の肌トラブルが始まっているかもしれません。今回は、ワンちゃんの乾燥肌や静電気への対策について、トリマー目線でお伝えしていきます。
なぜ冬は乾燥肌になりやすいのか
冬になると、気温が下がるだけでなく、湿度も大きく下がります。さらに、室内では暖房をつけることで空気が乾燥し、皮膚から水分が奪われやすくなります。ワンちゃんの皮膚は人間の皮膚よりもずっと薄くデリケートです。そのため乾燥の影響を受けやすく、以下のような症状が現れます。
・ 皮膚のカサつき
・ フケが増える
・ かゆみで体を掻く、噛む
・ 赤みや炎症が出る
特にシニア犬や皮膚が敏感な犬種(プードル、シーズー、フレンチブルドッグなど)は乾燥の影響を受けやすいため注意が必要です。
静電気が与えるダメージ
乾燥した空気は、静電気も発生させやすくします。ブラッシング中にパチッと音がすることがあります。静電気はワンちゃんにとってストレスになるだけでなく、毛と毛を絡ませて毛玉の原因にもなります。毛玉が増えると皮膚が引っ張られ、血行不良や皮膚炎につながることもあります。
おうちでできる乾燥&静電気ケア
お家でできる乾燥、静電気ケアについてご紹介します。
室内の湿度を保つ
冬はエアコンやヒーターで室内が乾燥しやすいため、加湿器を使って湿度を40~60%程度に保つことが理想です。洗濯物の部屋干しでも簡単に湿度を上げられます。
シャンプー頻度を見直す
シャンプーを頻繁にしすぎると、皮膚の保湿に必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥を悪化させることがあります。冬は月に1回程度皮膚の状態を見ながら調整しましょう。乾燥しやすい子には、低刺激で保湿成分の入ったシャンプーがおすすめです。冬なのでシャワーの温度を温かくしてしまいがちですが、熱いお湯は皮膚に刺激となりますので、35度以下になるようにしてください。
保湿ケア
シャンプー後はタオルドライを中心的に行い、ドライヤーで冷風で仕上げ程度に使って、完全に乾かすのではなく8割〜9割ほどに乾かすと良いです。さらにに犬用の保湿スプレーや保湿ミストを使うと効果的です。アルコールや香料が強いものは刺激になることがあるので、成分表示を確認してから使用しましょう。

当院の取り扱いの保湿剤です。皮膚の状態に合わせてトリミング・シャンプー時にも使用します。
ブラッシング時の工夫
ブラッシングは乾燥対策に欠かせませんが、静電気が起きやすいタイミングでもあります。
・ 保湿スプレーを軽く吹きかけてからブラッシングする
・ 金属製ではなく静電気防止加工されたブラシを使う
などの工夫で、静電気を大幅に防ぐことができます。
食事で内側から潤いをサポート
皮膚や被毛の健康は、体の内側からも作られます。オメガ3脂肪酸を含むフィッシュオイル・亜麻仁油などは、皮膚の乾燥を防ぎ、つややかな被毛を保つのに役立ちます。サプリメントとして与えるのもおすすめです。ただし量や与え方は獣医師に相談すると安心です。
注意したいNG週間
乾燥・静電気を悪化させる習慣もあります。知らずにやっている場合は要注意です。
人間用の保湿クリームやオイルを塗る
→ 犬が舐めてしまうと中毒の危険があります。
強い温風ドライヤーを近距離で当てる
→ 皮膚が乾燥し、熱ダメージを与えてしまいます。
毛玉を引っ張る
→ 皮膚が傷つき、炎症や痛みにつながります。
「人間と同じ感覚でケアする」のではなく、犬専用のケア用品を使うのが大切です。
トリミングサロンでできること
自宅ケアに加えて、プロのトリマーに相談するのもおすすめです
サロンでは
・ 保湿シャンプーやトリートメントを使ったケア
・ 毛玉ができにくいスタイル提案
など、ワンちゃんに合わせたケアの提案が可能です。特に乾燥がひどい場合は、早めにプロに相談して対策を始めましょう。
最後に
冬は乾燥や静電気によって、ワンちゃんの肌や被毛にトラブルが起きやすい季節です。
① 室内の湿度管理
② シャンプー頻度の見直し
③ 保湿ケアの習慣化
④ 静電気防止の工夫
⑤ 食事からのサポート
これらを意識するだけで、愛犬の肌トラブルを大きく減らすことができます。大切な愛犬が冬も快適に、かゆみやストレスなく過ごせるように、ぜひ今日から潤いケアを取り入れてみてください。