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トリミングサロンと動物病院サロンの違いとは? ―動物の「美容」と「健康」を支える2つの選択肢―
今や犬や猫などの動物たちは、「ペット」という枠を超えて、私たちの大切な家族の一員として一緒に暮らしています。そんなかけがえのない存在が、毎日を快適に元気に過ごすためには、体のケアが欠かせません。そのひとつが、定期的なトリミング(シャンプーや毛のカットなど)です。
ところで、動物たちがトリミングを受けられる施設には、主に「トリミングサロン」と「動物病院サロン(動物病院に併設されたトリミング施設)」の2種類があることをご存じでしょうか?
一見すると似たように思えるこの2つですが、実は役割や対応できる内容に大きな違いがあります。
今回は、それぞれの特徴や違いを比較しながら、どんな動物にどちらの施設が向いているのかをご紹介していきます。
トリミングサロンとは?
トリミングサロンは、犬や猫の「美容」や「日常的なケア」を目的とした専門施設です。主に健康な子たちが対象で、見た目を整えたり、清潔に保つための施術が受けられます。
代表的なサービスには、以下のようなものがあります。
• シャンプー・ブロー
• 毛のカット(犬種や好みに合わせたスタイル)
• 爪切り
• 耳掃除
• 肛門腺しぼり
• 歯みがき など
最近では、アロマや泥パック、カラーリングなど、オシャレを楽しめるメニューをそろえたサロンも増えており、見た目にこだわりたい飼い主さまからも人気です。施術を行うのは、トリマーと呼ばれる専門スタッフです。動物の扱いに慣れており、優しく丁寧にケアしてくれます。またカットの技術力が強みのサロンもあり、こだわりのデザインに仕上げてくれます。
ただし、トリミングサロンで医療行為はできません。そのため、歯石取りや持病がある子、体力の落ちた高齢の子は、施術を断られることもあるため、事前の相談が必要です。
動物病院サロンとは?
一方、動物病院サロンとは、動物病院に併設されたトリミング施設のことを指します。シャンプーやカットといった基本的なサービス内容はトリミングサロンとほとんど同じですが、大きな違いは「医療との連携があること」です。
動物病院サロンには、以下のようなメリットがあります。
• 持病のある子や高齢の子にも対応できる
• トリミング中に異変があれば、すぐに診察や処置ができる
• 皮膚病やアレルギーに応じた薬用シャンプーやケアの提案が可能
• 獣医師や看護師が近くにいるため、安心感がある
たとえば、心臓に疾患があるわんちゃんの場合、トリミング中に体調が急変することもあり得ます。病院併設のサロンであれば、事前に獣医師が体調をチェックし、施術中も万が一に備えた体制が整っているため、より安心して任せられます。
また、繰り返す皮膚トラブルに悩む子にも、医療の視点から適切なシャンプーの選び方や洗浄方法をアドバイスしてもらえるのも大きな魅力です。
どちらを選べばいいの?
「どちらがいいの?」という疑問には、動物の健康状態や年齢、トリミングへの慣れ具合によって答えが変わります。
健康で若く、トリミングにも慣れている子であれば、地域のトリミングサロンでも十分対応できます。オシャレなスタイルにこだわりたい方、美容面を重視する方にもおすすめです。
一方で、以下のようなケースに当てはまる場合は、動物病院サロンの利用がおすすめです。
• 心臓病やてんかんなどの持病がある
• 高齢で、体力が落ちてきている
• アレルギーや皮膚病などの皮膚トラブルがある
• トリミングが初めてで不安がある
• 過去にトリミング中に体調を崩したことがある
病院併設のサロンであれば、こうした不安を最小限に抑えつつ、必要なケアを無理なく受けることができます。
まとめ 〜その子にとって“安心できる選択”を〜
トリミングは、ただ見た目を整えるだけの「美容」ではなく、動物たちの健康を支える大切なケアのひとつです。
「トリミングサロン」は、健康な子の日常的な美容ケアにぴったり。オシャレなスタイルも楽しめて、通いやすい環境が魅力です。
一方、「動物病院サロン」は、持病や年齢、体調に配慮しながら、医療と連携したケアが受けられるため、不安のある子にも安心です。
どちらの施設にも、それぞれの良さがあります。大切なのは、“その子にとって安心できる環境”を選ぶこと。
あいづま動物病院ではトリミングサロンを利用する際のアドバイスやシャンプー剤などの処方も行っております。また、院内のトリミングルームではトリミングサロンでの経験者や愛玩動物看護師を兼任するトリマーが在籍しており、様々なデザインカットや健康状況の子のトリミングもお受けしております。
気になることやご不安な点があれば、いつでもお気軽にご相談ください。一頭一頭に合ったケアを、一緒に考えていけたらと思っています。