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愛犬のトリミングを成功させる!写真を見せる時のオーダーのポイント
【目次】
愛犬のトリミングは、ペットの健康と美しさを保つために欠かせないケアの一つです。しかし、飼い主様がトリマーに希望を伝える際、「思っていた仕上がりと違う」「どうやってオーダーすればいいかわからない」と感じることもあるかもしれません。スマートフォンの画面を見せながら、InstagramやPinterest、トリミングサロンのホームページなどで「理想のスタイル写真」を探して来てくださる方がとても増えています。写真を見せていただけるのは、トリマーにとってもイメージの共有がしやすくなりますし、お互いの認識のズレも防ぎやすくなります。ただ、実際の施術では「そのまま再現するのが難しい」というケースも少なくありません。カットスタイルの写真を見せるときに押さえておきたいポイントや、トリミングのオーダーを成功させるためのポイントを紹介します。
愛犬の情報を具体的に伝えよう
トリミングのオーダーをする際、まず大切なのは愛犬の年齢や性格などの基本情報をトリマーに正確に伝えることです。
また、過去のトリミング経験、性格、皮膚や被毛の状態、健康状態(アレルギーや持病など)などの情報は、安全で適切な施術を行うために重要です。
たとえば、「うちの子はシャンプーが苦手」「爪切りを嫌がる」「顔を触られるのが苦手」「皮膚が敏感で赤くなりやすい」といった情報を事前に伝えることで、トリマーは愛犬に合わせた対応を準備できます。特に初めて利用するトリミング施設では、愛犬の性格(人懐っこい、怖がり、興奮しやすいなど)を具体的に伝えると、トリマーが愛犬へのストレスを最小限に抑える手がかりとなります。
また、過去にトリミングで嫌な経験をした場合は、その情報の共有も大変重要です。たとえば、「前のトリミング施設でバリカンを怖がった」という情報があれば、トリマーはハサミ中心のカットを選んだり、ゆっくり慣らす工夫をします。
仕上がりのイメージを明確に具体的に伝えるコツ
トリミングのオーダーで最も多いトラブルは、「イメージと違う」というものです。これを防ぐには、飼い主様が希望するスタイルを具体的に、できるだけ正確に伝えることが重要です。たとえば、「短くしてほしい」「ふわっとした感じで」といった曖昧な表現だと、トリマーの解釈とズレが生じることがあります。
写真を見せる場合には
理想のスタイルがある場合、参考写真を持参するのが最も効果的です。SNSやWEB上で似た犬種のスタイル画像を探し、「この長さ」「このシルエット」と示すと、トリマーがイメージを共有しやすくなります。
ただし、1枚だけの写真だと、「かわいい!これにしたい!」という気持ちは伝わっても、後ろ姿や足元、顔周りの細かい形が分からないことが多いので、写真を複数枚用意するとなお良いです。
顔だけの写真
例えば、「ふんわり丸いテディベアカットがいい」と思っていても、耳の形が丸いのか、長めに残しているのか、顔と耳の境目をつけるのか、つなげるのか、口元の毛が短めか、ふわっと残すかなど、見る角度によって印象がガラッと変わります。全体的にわかるような写真を複数枚ご持参ください。
体の全体的な写真
理想をなるべくトリマーに伝えるためには、前・横・後ろの3方向くらいの写真を準備しておくのが理想的です。もし見つからなければ、口頭で「耳はこの写真より短めがいい」「足はもっと細めにしてほしい」など、部分ごとに好みをお伝えください。
「この写真のここが好き」を具体的に伝える
「この写真がかわいいから」と見せていただくのはとても助かりますが、実際にはそのスタイルのどの部分が気に入ってるのかまで聞けると、さらにイメージが明確になります。
たとえば「顔の丸みが好き」「耳が短いのがかわいい」「足元がポンポンみたいでお気に入り」「全体的にふんわりしてるのが好み」など、より具体的にお伝えください。
また、逆に「この写真のここはちょっと違うかも」と避けたいスタイルも伝えていただけると安心です。希望がハッキリしなくても、「可愛くふんわり」「スッキリ目に」など、ざっくりした印象でも構いません。トリマーがうまく形にして飼い主様のご希望に添えるカットを目指します。

正面、後ろ、横からの情報や希望を伝えるとより効果的です。 参照 interzoo『Trim vol65 』
長さを具体的に
たとえば、「全身を1cmくらいに」「耳の毛は5cm残して」など、具体的な長さを伝えると誤解が減ります。トリマーはミリ単位でバリカンを使い分けるので、数字で伝えると正確です。前回より長くといった情報も役立ちます。
犬種ごとの特徴を考慮
プードルなら「テディベアカット」「ラムクリップ」、シーズーなら「サマーカット」「アジアンカット」など、犬種特有のスタイル名を知っておくと便利です。わからない場合は、「動きやすさを重視したい」「お手入れが楽なスタイルに」など、目的を伝える方法もあります。
また、季節や生活環境に合わせたオーダーも大切です。たとえば、夏場は涼しくするために短めに、冬場は保温を考えてやや長めに残すなど、愛犬の快適さを考慮した提案をトリマーに相談してみましょう。
犬種や毛質が違うと「全く同じにはならない」ことも
写真と実際の愛犬が「犬種や毛質」で異なる場合、完全な再現は難しいことがあります。
たとえば、トイプードルとマルチーズでは、毛の巻き具合や柔らかさ、毛の伸び方が違います。そのため、同じスタイルを目指しても、仕上がりの雰囲気が変わるのは自然なことなんです。
生活スタイルや皮膚の状態、愛犬の性格に合わせた現実的なオーダーを
トリミングのスタイルは、見た目だけでなく飼い主様のライフスタイルや愛犬の生活環境、毛質や皮膚の状態に合っていることも重要です。毛玉が多かったり、皮膚にトラブルがある場合は、健康を優先して理想より短めのカットになることもあります。
トリミングサロンに毎月通えるなら凝ったスタイルも可能ですが、2〜3か月に1回の場合、伸びても形が崩れにくいカットが現実的です。「お手入れが苦手」「ブラッシングは週1回くらいしかできない」といった飼い主様の事情を伝えると、トリマーがメンテナンスしやすいスタイルを提案してくれます。
トリマーとのコミュニケーションを大切に
トリミングは、飼い主様とトリマーの信頼関係があってこそ成功します。一方的に希望を伝えるだけでなく、トリマーの意見にも耳を傾けましょう。トリマーは愛犬の被毛や皮膚の状態を見て、希望のスタイルが実現可能か、または愛犬の健康に影響しないかを判断します。たとえば、「この長さだと毛玉になりやすい」「この犬種はバリカンで短くすると皮膚が荒れやすい」といったトリマーの視点からのアドバイスは、愛犬にとって最適な選択につながります。
質問や不安があれば遠慮せず聞いてみましょう。「このスタイルだとお手入れはどれくらい必要?」など、具体的な質問をすると、トリマーも丁寧に答えます。また、施術後の仕上がりについてフィードバックを伝えるのも大切です。「もう少し耳を短くしてほしかった」「この長さはバッチリだった!」など、率直に伝えると次回のオーダーに生かせます。
事前準備でスムーズなトリミングを
オーダーをスムーズにするためには、飼い主様の事前準備も重要です。トリミング当日は、トイレを済ませておく、ストレスを軽減するためにリラックスした状態で来店する、といった配慮が役立ちます。
さらに、トリミングの頻度やタイミングも意識しましょう。毛玉や汚れがひどくなると、トリマーの作業時間が増え、愛犬のストレスも増大します。犬種にもよりますが、1〜2か月に1回のトリミングが一般的です。定期的に通うことで、愛犬もトリミングに慣れ、仕上がりも安定します。
まとめ
トリミングのオーダーは、飼い主様とトリマーが協力して愛犬の魅力を引き出すプロセスです。愛犬の情報を具体的に伝え、仕上がりのイメージを明確にし、生活スタイルに合った現実的なオーダーを心がけることで、理想の仕上がりに近づけます。
その子にとって一番似合うスタイルは、毎回のカットを通して少しずつ作っていくものです。最初は思い通りにいかなくても、「今回はもう少し顔を丸く」「次は足を短めにしてみたい」など、施術ごとに少しずつ調整していくことで、より理想に近づいていきます。大切なのは、「うちの子がより可愛く、より快適に過ごせる」こと。そのために、飼い主様がお世話しやすいスタイルを見つけてください。
あいづま動物病院では、サロン経験のあるトリマーや愛玩動物看護師を兼任するトリマーが在籍しており、愛犬をより可愛く見せるカットや、体の状態や性格に合わせたカットの提案も行います。カットスタイルで悩まれる事がございましたら、ぜひご相談ください。